ラトヴィア共和国紀行
ラトヴィアの首都リガは世界遺産 |
旅の目的 2011年8月、バルト三国の旅をした。バルト三国と云う言葉は記憶にあるが、はたしてどの辺にあるか? と云うのははなはだ自信が無い。 バルト海を挟んで、船では北欧のフインランドへ至近距離の2時間。 ロシア、ポーランド、ドイツが隣国のため常に侵略され、文化も建物も宗教も食べ物さえも影響を受けた国々、それがバルト三国。 |
年 月 | 略 史 | 年 月 | 略 史 |
13世紀初より | ドイツ騎士団が進出し、領有。 | 1920年8月 | ソビエト・ロシアとの間に平和条約締結。 |
1282年 | リガがハンザ同盟に加盟。 | 1940年 | ソ連に編入。 |
1583年 | リヴォニア戦争の結果、リトアニア・ポーランド領となる。 | 1990年3月 | 共和国最高会議選挙。 |
1629年 | スウェーデン・ポーランド戦争の結果、一部分がスウェーデン領となる。 | 1990年5月 | 独立回復宣言。 |
1721年 | 北方戦争の結果、大部分がロシア領、残りはポーランド領となる。 | 1991年8月 | 共和国の地位に関する基本法採択。 |
1795年 | 第3次ポーランド分割により全土がロシア領となる。 | 1991年9月6日 | ソ連国家評議会バルト三共和国の国家独立に関する決定を採択。 |
1918年11月18日 | 独立を宣言。 | 2004年 | NATO加盟。EU加盟。 |
国名 | 面積 | 人口 | 首都 (人口) | 民族 | 宗教 | 主要産業 | EU加盟 | ユーロ導入 | 備考 |
エストニア共和国 | 北海道の60% | 129万人 | タリン(41万人) | エストニア人70%、 | キリスト教(プロテスタント) | バルト3国中で最も経済状況は良好。機械、鉱産物、金属製品等が主要輸出品 | 2004年 | 2011年導入 | 大相撲:大関把瑠都の出身地。 |
ラトヴィア共和国 | 北海道の60% | 224万人 | リーガ(71万人) | ラトヴィア人60%、 | キリスト教(カトリック、プロテスタント) | 木材関係品、繊維製品、漁業、金属加工品 | 2004年 | 2014年予定 | 木材関係品、繊維製品、漁業、金属加工品 |
リトアニア共和国 | 北海道の80% | 330万人 | ヴィリニュス(55万人) | リトアニア人84%、 | キリスト教(カトリック) | 石油精製業、食糧・飲料生産業 | 2004年 | 2014年予定 | リトアニアに赴任中の外交官杉原千畝がビザを発給6,000人の避難民を救った。 |
リガの標識 | リストニアとラトビアの国境は検査なし |
ヨーロッパでもトップクラスの広さの中央市場 | 野イチゴ | 干し魚 |
干し魚 | 各種魚 | 海が近いのでサーモンが多い |
☆ リーガ歴史地区
ブラックヘッドの会館 | 聖ペテロ教会 | ブラックヘッドの会館 |
石畳 | ブラックヘッド会館の大時計 | リーガ大聖堂が奥の方に |
リーガ大聖堂のステンドグラス | 雄鶏は教会の屋根に付けられる | 三人兄弟(3つが兄弟のように建っているので) |
1番新しい、税金が更に安くなったので、窓は大きく | 兄弟の真ん中、窓が少し大きい。税金が安くなってきた為 | 1番古いのが長兄、窓の大きさで税金がかかるので小さい |
三国共に音楽の街、あちこちで演奏、チップも目的 | 聖ヤコブ教会。不貞な婦人が通ると鐘が鳴ると云う | 猫の家:ギルドの会館に尻を向けて反抗する猫 |
聖ヨハネ教会:ゴシック様式 | リーヴ広場 | 聖ペテロ教会 |
聖ヨハネ教会の壁には生きた修道士が埋められた | 女の子も美しい旋律を、愛想も好い、しかしチップは少ない | 大人の女性は、音色より顔を見る人が多い? |
世界遺産のリガの街並み。真ん中の黒いのが大聖堂、右の緑が聖ヤコブ教会 |
左の高層ビルは「科学アカデミー」、右は「自由記念碑」 、真ん中のドームは「中央市場」 |
リーガ大聖堂:1941年、ナチス・ドイツにより破壊 | 破壊後 | 復旧後 |
ラトヴィアのガイドさんは九州大学卒業 | 前菜、ラトヴィア名物「豆とハムの煮物」 | ロールキャベツ |
☆ 世界の歴史上有名建築様式
建築様式 | 年代 | 特徴 | 代表例 |
ロマネスク建築 | 9〜12世紀 | ロマネスクとは「ローマ風の」という意味。 ヨーロッパ最初の建築様式、半円形のアーチ、重厚 | ピサの斜塔。ピサの大聖堂など。 |
ゴシック建築 | 12〜15世紀 | フランスが発祥、垂直性が高い。尖塔、尖頭アーチ、窓が大きく明るい、巨大な塔、装飾過多 | ノートルダム大聖堂など |
ルネッサンス建築 | 15〜16世紀 | 古代ギリシア・ローマ様式が手本、ドーム型屋根、列柱、装飾少ない、左右対称 | サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂など |
バロック建築 | 17〜18世紀 | 古典様式を受け継ぎながら、曲線の使用、過剰装飾が特徴。不規則、いびつ、絵画など芸術も多様 | ベルサイユ宮殿など。 |
☆ ユーゲントシュティール建築群(ドイツ語:アールヌーヴォ)
アール・ヌーヴォーは、19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパを中心に開花した国際的な美術運動。「新しい芸術」を意味する。花や植物などの有機的なモチーフや自由曲線の組み合わせによる従来の様式に囚われない装飾性や、鉄やガラスといった当時の新素材の利用などが特徴。分野としては建築、工芸品、グラフィックデザインなど多岐に亘った。 ブリュッセルやリガ歴史地区のアール・ヌーヴォー建築群は世界遺産に指定されている。 |
首都リガの街の一角が全て奇妙な彫刻 | 人面 | 人面 |
女性 | 人面 | 人面 |
動物 | 悪魔 | 動物 |
動物 | 人面 | 人 |
☆ 街角
果物屋 | 公園の花 |
公園の欄干には無数の錠が | 結婚すると離れないようにと錠を夫婦でかける風習 | 運河を遊覧船で一回り40分 |
リーガ大聖堂のパイプオルガン | オルガン奏者(左)とソプラノ歌手 |
オルガンのメカニズム パイプオルガンは2000年以上の歴史がある。 ピアノは88鍵、オルガンは手で弾く部分が2段あり、それぞれ61鍵ある。更に足で弾く部分が32鍵、合計154鍵。ピアノより大がかり・ リガ大聖堂のオルガンは1884年制、世界で4番目の大きさ。このオルガンのパイプは6,768本、パイプの長さは13mmから10mのものまである。
動画・・・・リガ大聖堂のパイプオルガン→ http://www.youtube.com/watch?v=8urFj0fyloA |
☆ ラトヴィア名物
レストラン「Kalku Varti] | 白身魚のフライ | リンゴのクランブル |
☆ 町の一角には不気味なソ連の建物が
公園にはソ連時代のレーニン像 | 同じく公園には玉ねぎ型のロシア正教会 | ロシア正教会の十字架は真ん中に斜めの棒 |
☆ 人間の鎖
三国の首都600kmを手をつないで抗議! | ソ連の数百年に及ぶ支配に抗議をする人民 |
バルト三国・人間の鎖は、 1989年8月23日に、ソビエト連邦の統治下にあったバルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)で、独立運動の一環として行われたデモ活動。バルトの道ともいう。 およそ200万人が参加して手をつなぎ、3カ国を結び、600km以上(日本の東京から大阪以上の距離)の人間の鎖を形成した。このデモンストレーションは、バルト三国のソ連併合を認めた独ソ不可侵条約秘密議定書締結50周年を期して行われ、三国が共通の歴史的運命を共有していることを、国際社会に訴えるために行われた。 「人間の鎖」は地元の当局によって認可され、鎖が切れないよう、周到に計画された。例えば、各都市や町には担当の場所が割り当てられ、他の交通手段を持たない参加者には無料バスを提供するよう指示された。参加者は、現地時間午後7時から15分間手をつないだ。この集会を調整するため、特別のラジオ放送も行われた。 その後、各地で多くの集会や抗議行動が行われるようになった。ヴィリニュスでは教会の大聖堂前で数千人が、ろうそくを持って国歌をはじめとする民族の歌を歌った。他の場所では神父がミサを行い、教会の鐘を鳴らした。 人間の鎖にどれだけの人が参加したかは報道によって異なる。翌日のロイター通信によれば、エストニア人70万人、ラトビア人50万人、リトアニア人100万人が参加したと報じている。 |
日本でも「人間の鎖」 九州で |
公園の花 | 公園の花 | 公園の花 |
ラトヴィアからエストニアには赤松や白樺が多い | 国境 |
旅を終えて ラトヴィアの首都リガは、バルト三国の中で人口が一番多く71万人。活気がありそうだが、それは首都のみのようだ。基幹産業が少なく、多くの国民が国を捨ててドイツ等へ移住するのが悩みの種らしい。 アールヌーヴォ建築や歴史建造物を利用しての観光業に力を入れているようだが果たして・・・ |
終わり
参考文献 |