赤道ギニア紀行

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田舎の小学校生徒による民族踊り

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 旅の初めに・・・

 2012年1月、アフリカ6カ国の旅をすることになった。少し不安を感じたが、そろそろ人生も曲がり角、いいだろうと結論。

赤道ギニア、いかにも暑そうな名前の国で、印象に残り覚えやすい国でもある。
特別行きたい国ではないが、「国盗り」旅行者(世界の国を全て旅行する人達の事を言うらしい)が言うには、入国するには
特別難しい国なのだそうだ。だから2度も3度も訪問しては叶わず、今回再チャレンジする人達が3名参加していた。

 事前情報では特別観光すべき所が無いように思えたが、ベテラン仲間から行けば分かるわよ、とニヤリと意味深な笑顔。

赤道は南のガボンを走る

首都は本島ではなく、ビオコ島ノマラボ

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         ☆国の特徴

 赤道ギニア共和国は、赤道直下のギニア湾に浮かぶビオコ島アンノボン島、および大陸部のリオ・ムニ(ムビニ)とエロベイ・グランデ島及びエロベイ・チコ島を併せたエロベイ諸島から成る共和制国家。ムビニは北にカメルーン、南と東にガボンに隣接する。首都はマラボ

 高温多湿の熱帯性気候。首都であるマラボはビオコ島にある。大陸部分を領有していて、首都が島にある国は赤道ギニアとデンマークのみである。

  伝統的にカカオコーヒープランテーションの国だったが、1992年のビオコ島沖原油生産以来、主産業は農林水産業から鉱工業生産に依存するようになった。

 油田の創業以来経済成長が著しく、2008年の1人当りGDPが推計で37,300USドルに達し、先進国並の水準となっている。しかし国民はその恩恵はない。

 2000年の推計によれば、15歳以上の国民の識字率は87%(男性:93.4% 女性:80.5%)である。

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         ☆ アフリカはかってヨーロッパの植民地

1912年のアフリカはヨーロッパ各国の植民地

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           ☆ ワンポイント情報

 ・正式国名       赤道ギニア共和国           ・言語       スペイン語、フランス語、ポルトガル語
 ・面積          四国の1.5倍               ・宗教       キリスト教99%
 ・人口          70万人                  ・元首       大統領オビアン・ンゲマ(32年間)
 ・首都          マラボ(人口10万人)          ・経済       石油、天然ガス
 ・民族          他民族

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 中国の対アフリカ戦略・・・・・アフリカは中国の植民地となるか? 

 中国当局が資源を狙ってアフリカを援助するのは「新植民地主義」であり、人権や政治状況を無視したもので、アフリカの独裁国家の人権問題や汚職腐敗問題を更に悪化させる行為などと批判的な見方が多いそうだ。

 英国BBCの報道によると、胡錦涛・総書記は今回のサミットで対アフリカ関係を「新型戦略パートナー」と定義した。対アフリカ援助の背後には、エネルギー不足に悩まされている中国当局がアフリカの石油や、鉱産などを獲得し、そのグローバル戦略を強化する意図が隠されているという。
 中国とアフリカのこうした協力関係がアフリカ諸国の権力者に多大な経済利益をもたらし、政府機構の汚職をさらに深刻化させてしまったケースもあり、現地の住民は必ずしも恩恵を受けているとは言えない。
 格安の中国製品がアフリカ市場に充満することで、現地の工場が倒産に追い込まれ、失業者が逆に増えるという現象も起きているという。また、アフリカの企業労働組合は中国企業による現地労働者への不当扱いの問題も訴えている。ザンビアでは今年7月、中国企業が投資している炭鉱で、地元労働者が過酷な労働条件と低賃金を抗議し、大規模な暴動を起こした。

 中国のアフリカにおける役割と影響力について、西側諸国は慎重な姿勢を示している。20世紀の60-70年代から、中国は独立したアフリカ国家に援助を提供し始めたが、西側の民主国家が政治腐敗や人権の改善を求めると共に推進してきた経済援助と違って、中国は人権を踏み躙るアフリカ諸国と外交関係を確立している。そのため、これまでの西側諸国によるアフリカでの民主を推進する努力が水泡に帰し、西側国家から、中国当局はアフリカで「新植民地主義」「新帝国主義」を実施しているなどの批判が続出、中国がアフリカの新たな「宗主国」であるとの皮肉も浮上している。

 世界銀行は、中国による高額な借款は、アフリカ国家の政治腐敗と債務負担を激化させる可能性があると指摘した。

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           ☆ 略史

年月略史
1968年10月スペインから独立
1972年7月マシアス・ンゲマ終身大統領就任
1979年8月オビアン・ンゲマ政権成立(クーデター)
1982年8月軍政から民政へ移行、新憲法のもとオビアン・ンゲマ氏が大統領に就任
1989年6月初の大統領選挙によりオビアン・ンゲマ大統領が信任
1993年11月複数政党制下で初の国民議会選挙を実施
1996年2月オビアン・ンゲマ大統領再選(3期目)
1999年4月国民議会選挙を実施
2002年12月オビアン・ンゲマ大統領三選(4期目)
2004年3月クーデター未遂事件
2004年4月国民議会選挙を実施
2008年5月国民議会選挙を実施
2009年2月大統領府襲撃事件
2009年12月オビアン・ンゲマ大統領四選(5期目)

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         ☆ 首都マラボ

 マラボは、ギニア湾に浮かぶビオコ島に位置する、赤道ギニア首都。同島北部の沿岸部に位置し、人口は1995年時点で3万人であったが、石油ブームにより現在は10万人近くに増加したとされる。

マラボ

首都マラボの空港

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   ☆ 独裁者

 先代のマシアス・ンゲマ大統領は、恐怖政治とも言うべき強権的独裁体制を敷き、ビオコ島の多数派(赤道ギニア全体では少数派)であるブビ族の迫害・虐殺を行う。1979年にマシアス・ヌゲマ政権は甥のテオドロ・オビアン・ンゲマ中佐(現大統領)率いるクーデターにより崩壊するのだが、マシアス・ンゲマ治世の末期には、「赤道ギニアはアフリカのアウシュヴィッツと化した」といわれるほど、政権の残虐性を露呈していた。その拠点である首都マラボは、まさに恐怖の象徴であった。

 1992年にビオコ島沖で油田が発掘されて以来、マラボはギニア湾の石油拠点として急速に発展を遂げることとなる。マラボ近くの沖合にある巨大油田ザフィーロ油田で、米国のモービル(現在のエクソンモービル)が原油生産を開始。赤道ギニア全体で1997年の成長率が71%という驚異的な数値が記録されるなど、現在に至るまでマラボは石油ブームに沸いている。それに比例し、各種企業や外国からの移民が相次いでマラボに集中するようになり、都市規模が拡大。石油輸出のために港湾施設も整備され、ギニア湾東部における交通拠点ともなり始めている。

 だが、この石油ブームの恩恵にあずかっているのは大統領一族と一部の政府高官、そして富裕層だけであり、貧富の差が劇的に広がっているのも事実である。マラボ住民の大半は一日2ドル以下で生活する極貧層であり、スラムの形成から犯罪の増加も懸念されている。

 現在のンゲマ大統領も、先代で伯父の前大統領と同じく、強権的独裁体制を敷き、世界の三大独裁者と言われてきている。

 世界の三大独裁者とは、金正日(北朝鮮)、カダフィ大佐(リビア)、そしてオビアン・ンゲマ(赤道ギニア)と一部には言われていたが、今は金正日、カダフィ共に天国か地獄らしい。
 次なる独裁者として名が上がるのは、ジンバブエ、スーダン、ミャンマー、サウジアラビア、中国、イラン・・・。
 変わり種としては日本の「ナベツネ」も候補とか、ヤレヤレ!

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   ☆ルバ

ルバは、赤道ギニア・ビオコ島南部の都市。南ビオコ県の県都。人口は2001年の人口調査時で9,011人で、島内で2番目に多く、南ビオコ県では最も多い。

 
 島の西海岸南部に位置し、島の
木材輸出するための港町として栄えた。
 市内の
観光地として、いくつかあるビーチと植民地・スペイン領ギニア時代の病院などが挙げられる。首都のマラボとは航路幹線道路によって繋がっており、自動車でおよそ1時間半で到達することが出来る。

 近年では、ルバ近郊に新たに自由港(フリーポート)が造成され、以前より大きな船も着岸できるようになっている。このは、これまでのマラボ港に代わるタンカーの港として利用されている。

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    ☆ 到着

セイバ・インターコンチネンタルは赤道ギニアが本拠地

CEIBA (セイバ)は赤道ギニアの国樹

小さな島に首都はある

ベテラン添乗員が赤道ギニアでは絶対にむやみに写真を撮らないで下さい。と、何度も注意があった。

しかし、そう言われると余計に撮りたくなる。

管制塔に背中を向けて、すばやく飛行機をパチリ。

出国の夜、パチリ。夜は見えないだろう。

空港ではサッカーアフリカ大会のポスター

 赤道ギニアは独裁と賄賂の国

 飛行機を降りて空港内の貧弱な待合室兼入国管理室に入る。何やら添乗員と過去に入国出来なかったベテラン旅人達が異様に緊張している。尋ねても無駄話もしないで直立不動だ。黒人さんたちはスムーズに終了して入国していったが、我々15人程が1時間半待たされてもダメだった。

 添乗員曰くには、この国は入国用紙が事前に機内で配られず、しかも始終用紙が変わるので書き方、少しのミスでも許されないと言う。そしてこの国の担当者はナマクラ、スロー、賄賂をほしそうな目、おまけに用紙が変わっているのに自分たちが馴れずに判断できないようだ。

 過去に入国できなかったベテラン旅行者は3日間も入国できず、控室で泊まらされ、食事は依頼してあったこの国のガイドにケイタリング(仕出し)と寝袋で過ごしたが、結局入国出来なかったそうだ。それがニ回も続いて、今回三度目の挑戦だと言う。

 日本人が入国出来ない理由の原因ははっきりしないそうだ。一説に大統領のきまぐれ説もあるそうだ。気分が悪いとアメリカ(石油を買ってくれる友好国)、中国(インフラ設備、資源購入国)以外は入国ままならずの指令が出るのではないかと想像しているようだ。

 今回は二時間後にOKが出た。多分、現在サッカーのアフリカ大会が赤道ギニアとガボンで行われているため、しかも昨日は赤道ギニアが勝ったので、独裁大統領も気分が良かったのだろうと、全員の意見が一致した。添乗員の嬉々とした顔が忘れられない。

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     ☆中国恐るべし

赤道ギニアの街のホテルはサッカー選手で一杯。独裁者の国ゆえ、勝手に変更させられる。そこで、郊外の新興地区のホテルへ。街は道路、ホテル、ビルの殆どが中国がプレゼントだと言う。中国と同様、道路は6車線、ライトもオレンジ色で明るい。中国が資源を買う代わりの提供らしい。

この立派なホテルが本日の宿泊ホテル。経営は中国。

ロビーには赤道ギニアの独裁大統領の写真中国らしい。ドアを開けて笑ってしまった。広い部屋にベッド、椅子が二つ、テレビはある。あとは何もない。トイレはペーパのみ。殺風景。テレビは中国放送のみ。体育館に宿泊?

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花は綺麗だった

スペイン統治時代のカテドラル

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赤道ギニアの国樹セイバ

これもセイバ

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     ☆ルバ

ポルトガル人が探検上陸したルバ

ヤシが風情

ヤシガニの穴、残念ながら出てこなかった

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        ☆ ランチ

水もセイバのマーク

シーフード・スープ、料理だけは旨かった

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          ☆ 田舎風景

洗濯機なんて言うものは庶民は手に入らない。川で洗濯、子供はそばで水浴び

庶民の主食はキャッサバ(サツマイモ風)、バナナ等。バナナは国の至る所に植えている

1日1ドルで生活する赤道ギニアの貧困国民の住宅環境

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       ☆田舎の学校訪問

 赤道ギニアのガイドは非常に気を使ってくれる。入国で迷惑をかけたし、ホテルも変更させられ申し訳ないという。
後進国のガイドは殆どがその国のエリートである。

 この国はガイドする所が殆どないのだ。旅行者はほとんど見当たらない。地元の人々は日本人を知らないようだ。
「チャイニーズ?」 「ニイハオ」と声がかかる。中国人が多いのだ。

 ガイドは街のカテドラル、市場、飛行場・・・と案内するが半日で終わる。あとは海辺、丘、川・・・エコツーリズム?

 ガイドが一大決心し、田舎の学校に行った。交渉した。OKが出た。 小学生による民族踊りを急遽催してくれた。
およそ一時間、先生も生徒も汗を流し一生懸命、しまいには女性の村長まで応援で出てきた。そこまでしなくとも・・・

踊りの行進?出迎えてくれた

教室でも

衣装をつけて、真中後ろは指導の方

        動画・・・赤道ギニアの田舎の学校の民族踊り

左端の女の子が可愛い、腰の振り方がうまいのだ

後方後ろが女性村長さん

指導の女性先生

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 旅を終えて・・・

 とにかく緊張した。入国出来なければどうなるのやら・・・不安がよぎった。独裁の国はひどいものだ。まだまだこれから独裁のコンゴ両国にも行く予定である。今度は出国出来るのだろうか。心配だ。
 「国盗り旅行者」のある女性は3回目で入国出来た。満足しましたと言う。1日観光してメンバーから離れ、一人で次の訪問地チャドに向かった。妖艶の美人である。危険を感じないのだろうか?アフリカは残す所3カ国なのよ!と言いながら笑顔を置いて出かけて行った。

 印象に残る観光地はアフリカではさほどないが、中国の進出は目を見張るものがある。既に中国の領土の様だ。飛行機に乗っても暗い感じの衣服と、大声で話す中国人。座席でも平気で通路にタンを飛ばす。ガサツで側に行きたくない。

 今や、中国はアフリカ各国に合計100万人を送り込んでいるという。石油開発、インフラ整備という名目ながら、資源を根こそぎ持ちだしているとも言われている。

 日本にも、いずれは大挙乗り込んでくるのかも、既に観光地、温泉には半数以上中国のお方達が・・・トホホッ。     終わり

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